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訪問介護事業は『どのようにあるべき』か?
​■介護業界について

先に記載した通り、2025年問題として「超高齢化社会」による様々な社会問題を耳にする機会が

多くなしました。

その一つに、『少子高齢化の問題』で社会保険制度を継続する財源不足、高齢者同士や未成年者

による介護の増加、急激に増加している介護施設の飽和などは気になるところです。

また、介護業界では「人材不足等の問題」として賃金や労働環境など様々な要因による離職率の

高さ、介護を希望する応募の低水準などを抱え、さらに社会保障制度スタート時に急増した人材

を含めた介護員の高齢化と若い世代の人材確保の難しさ​などの課題があります。

少子高齢化
​■訪問介護事業について

在宅での介護サービスの需要とニーズが増加すると予測されていますが、訪問介護では利用者が

日常生活で出来なくなったことを代わりに行うのではなく、可能な限りADLの維持・向上とQOL

を高めることを目指し、本人の状態・状況に合わせた必要な支援が1対1で行われます。

つまり、介護事業の中で『特に人によって支えられる介護サービス』と言えます。

しかし、支える人の現状は、訪問という特性で資格や経験を活かした働き方ができる利点がある

ものの、右表でも示されていますが、先に記載した人材の不足や人材の高齢化などの問題を改善

​出来ない状況です。

こうした現状の中で、訪問介護事業においてはどのようにあるべき

献身的に日々の努力と工夫をされている事業所の皆様、制度を担う行政の皆様、利用者ご本人や

ご家族の皆様の視点も踏まえ『本来の価値』未来『現状の価値』現在考察し、全ての皆様と『訪問介護事業のあるべき姿』の『未来の共創』を目指して行きたいと考えます。

参照元:内閣府「平成29年版高齢社会白書」

    厚生労働省「介護人材確保対策(参考資料)」「今後の高齢者人口の見通し」「認知症施策の現状について」「ヤングケアラーの実態に関する調査研究報告書」「介護労働の現状」

    財務省「社会保障関係費は​今後も増えるのか」

    訪問介護事業所における面接実施者および応募者の声 ほか

■介護員の雇用状況

・正規職員の割合

 介護業界全体:約57%

・年齢別の割合

 介護業界全体:10〜20 約21%

                           30〜40代 約47%

        50代〜     32%

・非正規職員の割合

 介護業界全体:約40%

       (うち常勤 約32%)

 訪問介護事業:約18%​

​ 訪問介護事業:約80%

       (うち常勤 約  7%)

 訪問介護事業:10〜20 約21%

                           30〜40代 約47%

        50代〜     約32%​

■訪問介護事業における人材採用の問題要因

・労働の対価に対する賃金

​・若い世代の応募数や採用者数の低水準での推移

・業務の貢献度に対する評価

​・業務の内容や将来性のイメージが不明瞭

■オーブライトの提供するサービスに興味がある方
訪問介護事業の『あるべき姿』とは?
訪問介護事業の『あるべき姿』を考える上で、行政・利用者・事業者のそれぞれが先に記載した通り、本来の介護サービスは日常生活で出来なくなったことを
「代わりに行う」のではなく、可能な限りADLの維持・向上とQOLを高めるために本人の状態や状況に合わせた必要な「自立の支援を行う」のが目的である
ことは
共通の認識だと考えます。

この共通の認識を前提として、介護保険制度における訪問介護

サービスの『本来の価値』に​ついて、価格と価値のバランスを

顧客価値の関係式で考えてみます。

価値と価格のバランスを示す

「顧客価値の関係式」

価値

(Value)

サービスの内容と質

(Quality)

価格

(Price)

※VE(価値工学)の定義を基にValue、Quality、Priceの関係を表したもの

■​訪問介護事業における『本来の価値』

【介護保険制度における価値と価格のバランス

『本来の価値』を表す顧客価値の関係

介護保険制度が示す

単位数

【Value】

サービスの内容+人間力+時間

【Quality】

介護報酬+自己負担

【Price】

【Value】

行政が、目的のために必要となる適切なサービスとそのために適正な時間、その費用

を算出するための単位数で示される価値を表します。

【Quality】

事業者が、単位数が示す内容を時間内に個々の資格、経験、能力などの人間力により

最大限に提供されるサービスの内容と質を表します。

【Price】

利用者が、サービスの利用により実感した目的に対する満足の対価として軽減を受け

支払う自己負担額と介護報酬を合わせた価格を表します。

​関係式から分かることは、共通の認識である介護サービスの目的の基に

行政は、社会保険である介護保険制度により利用者の負担を軽減し、より多くの方が利用できる環境を整え、

利用者に合ったクオリティーの高いサービスが提供されるように、事業者を正しく評価する指標を示すことで

より良い制度の施行を目指す。

事業者は、適正な時間内で必要な介護技術の正確かつ迅速な実施に加え、高い人間力による魅了的なサービス

の提供と人材の評価・指導・育成に注力することでやりがいと将来性が持てる職業として、新しい人材の創出

と雇用の拡充を目指す。

利用者は、本来負担すべき価格を認識した上で、訪問介護サービスにより目的が達成されることに満足され、

介護保険制度による経済的な不安を軽減しより長くADLの維持・向上とQOLのい生活が継続できることを

目指す。

つまり、訪問介護サービスの『本来の価値』は、それぞれが等しい価値観によって循環させることで、高齢化

社会の不安を無くして行くことであり、それが被保険者を含め求められる『あるべき姿』と考えます。

介護保険の循環
■​訪問介護事業における『現状の価値』

では、実際の訪問介護サービスではどうでしょうか

​◆サービスに対するそれぞれの捉え方(価値観)の違い

・行政では、分類する内容(身体または生活)に必要とされる『時間』を指標単位数が算出

 されていて、その具体的な内容や質に対する評価の差はなく一律となっている。

・事業所では、単位数で示す時間を基準に『提供可能なサービス内容』を決定し、実施されて 

 いる内容と質は個に委ねられ、人的な問題や収益性もあり対応には至れない。

・利用者は、受けているサービスの内容や時間、実施者の能力や応対の差などを総合的に評価

 し、実際に支払う『自己負担』に対する妥当性で満足を判断されている。

【実際のサービスにおける価値と価格のバランス】

『現状の価値』を表す顧客価値の関係

所要時間と

分類示した

単位数

【Value】

時間内に提供可能なサービス

【Quality】

​実際に自己負担する金額

【Price】

例えるならば・・・

※自己負担1割のご利用者が「介護保険で250単位の必要な身体介護」を受けた場合

→ 事業者では、30分未満で提供可能なオムツ交換をご利用者の近くに住むスタッフがサービスを実施

  し、介護報酬と利用者請求によって2,500円の収益を上げた。

→ ご利用者とご家族は、受けたサービスの内容や時間、スタッフの対応などを自己負担分の250円の

  評価で妥当であると満足され喜ばれた。 ​となります。

※顧客価値の関係式にしてみると

介護保険制度

250単位

身体の介護

【価値】

30分以内で提供可能なオムツ交換

【サービスの内容と質】

自己負担で支払った250円

【価格】

この現状を少し厳しく表現すると

そもそも、ご利用者やご家族の方々に本来負担すべき『介護費用』を認識していただけているでしょうか。

​また、サービスの内容について介護保険制度では、時間が主な指標とされていて『具体的な内容に関しては曖昧』で、質に関する評価と差については示されてなく

介護支援専門員の方々や事業者側に委ねる形になっていないでしょうか。

そして、事業者においては人材の問題もありますが『時間が優先』され、内容やクオリティに関しては個々の意識や能力による差があり、指導や教育に充分な時間

が取れいないなどの対応が後回しにされていないでしょうか。

このような本来の価値』と『現状の価値の間にある認識の違いや課題により生じる『歪み』その改善が『訪問介護事業のあるべき姿』に近づけると考えます。

■オーブライトを選ぶ理由
訪問介護事業の『未来の共創』とは?
ここまで現状を考察してみましたが、現実でも本年(2024年1月22日)に訪問介護の基本報酬を引下げる発表がされました。
一方で、処遇改善加算の引上げなどの支援策も発表されていますが、最低賃金の引上げなど雇用を守るための要請は強まり、
事業の収益性を逼迫されるばかりで、
更に
現場と管理の兼務を必要とする管理者や責任者が増えます。
結果、人材の指導や教育、育成にかける時間が無くなるばかりか、訪問介護事業の将来性に魅力を感じられず若い世代の人材創出も難しくなります。
雇用を維持、増加させるために賃金は大切な要素の一つですが、最も大切なことは介護の仕事を通して得られる『やり甲斐』や『成長』で、
そのために必要なのが
『事業の健全経営』と『人材養成の環境』
です。

こうした
『現実』を生じさせる『歪み』の要因と解消についても考えてみます。
■​『歪み』の要因は何か?
 歪みの要因を環境、体制、人材の側面で見てみます。
歪みの要因(環境面)
  • 介護保険制度に依存した収益性

  • 人的サービスにおける差別化の難しさ

  • 煩雑な事務処理による業務過多

  • ​自由な価格設定に対する利用者の抵抗感

歪みの要因(体制面)
  • 人材の指導・育成にかける時間の不足

  • 人材確保と定着率の難しさ

  • 基本的なケアサービスの内容と時間の均等化

  • 提供するサービスの見える化の難しさ

  • ​賃金体系に個々の評価となどを反映する難しさ

歪みの要因(人材面)
  • 個々人が求める介護サービスに対する意識の差

  • 介護サービスにおけるモラルや資質の個人差

  • 全額自己負担で満足を得られるサービスの提供

  • ​付加価値である人間力に対する認識と意識

■​『歪み』の解消としてどの様なことが考えれるか?
 例えば、入所施設では娯楽施設の併設や機能的な設備、人的サービスの充実などにより所得層のニーズに合わせることで、入居費用による収益性の向上を図る
 などを行っています。
 また、通所施設ではレクリエーションやイベントの企画、認知症やリハビリに特化した専門性を持たせるなどの差別化を図ることで、選ばれる事業所としての
 工夫をされています。
 こうした対応は、収益性や集客力を向上させると同時に超高齢化社会の中心となる『介護を経験されている団塊世代』に向けた、一方的なサービスの提供では
 なく『選択できるサービス』のニーズが高まることへの
新しい顧客価値に対応した取り組みと考えられます。
 

 では、訪問介護事業においては何が出来るのか
 サイト内で既に説明していますが、訪問介護事業は特に『人によって支えられる』
サービスであることから、『人材の高い人間力(魅力)』によって収益性の
 向上や差別化を図る
ことが出来ます。
利用者と介護ヘルパー
※具体的な人間力(魅力)には
  • 同じ時間内で基本的なケア技術を正確かつ迅速に提供できる

  • 手際や立ち振る舞いなどの動作が見ていて気持ち良い

  • 清潔感がありマナーがしっかりしている

  • 気遣いや思い遣りがあり謙虚な対応ができる

  • 馴れ合いにならずに必要なこと違うことをしっかりと優しく説明できる

  • 介護における知識だけでなく幅広い知識がある

  • ​介護技術以外で利用者を喜ばせるスキルを持っている など

個々が持つ資質や能力などの『魅力(人間力)』の商品化と向上によって一人ひとりが正しく評価されることで

全額自己負担でも満足を与えるサービスの提供能力を活かした保険外サービスでの収益力指名制度の導入など介護保険制度に依存し過ぎない事業運営

さらに雇用環境の充実とやり甲斐や将来性による、人材の定着と確保を好転させる効果 などがあります。​

そして、実現させるために最も大切なのが管理者や責任者の皆様が『人材に対して時間を費やす』ことです。

オーブライトは『出来ればそうしたい』に応えるためスタートした新事業!
現状の考察と未来のページを最後までご覧いただき感謝いたします。有難うございます。
もちろん、既に日々の努力と工夫で頑張っていらっしゃる方々やそんなことないと言うご意見もあると思いますが、ここで述べた考察と未来については、様々
な参照文献や自分自身がご利用者様、同僚、関係者の方々から見聞きしたことを踏まえた主観によるものです。

ただ、現状や現実の中で
「出来ればそうしたい」「何とかしたい」と望んでいる皆様と私自身が同じ想いであることを知っていただき目標を共有しながら応援
させていただくことで、訪問介護事業のあるべき姿の
『未来の共創』を目指します
■オーブライトが提供するサービス

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